「一般NISAは富裕層優遇施策」は本当に間違っているのか。データから読み解くNISA
どうもキョウです。
このニュースでTwitterが荒れました。記事の内容をかいつまんで説明すると「富裕層優遇という指摘があり、一般NISAの恒久化は難しい」「しかし廃止すれば株価への影響もあるため、見直した上で存続を模索する」「積立NISAは期限の延長を議論する」
こんな感じです!
荒れた要因としては、「NISAは富裕層優遇制度ではない」「少額投資を支援する仕組みではなかったのか」「これだから日本の株価は上がらない」という内容がほとんどです!
若い世代でも利用できるのが目的で、少額投資を優遇する仕組みではなかったかな?富裕層優遇ではないのでは?メモ。→NISAの恒久化を見送りへ 投資非課税は「富裕層優遇」 | 2019/10/16 - 共同通信 https://t.co/a7UgxzUPFJ
— 堀 潤 JUN HORI (@8bit_HORIJUN) October 16, 2019
NISAは富裕層の優遇制度ですか⁇
— 投資家ぺけ (@peketoushika) October 17, 2019
年収450万円でも
・格安SIM
・保険見直し
・住居にこだわらない
・キャッシュレス
・ふるさと納税
・電気会社契約変更
工夫すれば年間120万円っていける気がすんのだけれど⁇
いやいやいやいやいやいや
— 投資OLちゃん (@OL20225358) October 16, 2019
120万上限で富裕層優遇とかあらへんわ。
120万はあくまでも枠であって、60万円とかしか投資できない人もNISA使ってきたやん。一般家庭にも広まったやん。
日本やだ
NISAの恒久化を見送りへ | 2019/10/16(水) 17:18 - Yahoo!ニュース https://t.co/BAuhgVZm8E
ぼく自身、投資を一生懸命頑張っている身ですので、やはりNISAが「富裕層優遇施策」であるという意見にはクエスチョンマークがつきます。
しかし、一方で面白いデータも見つけました。
“一般NISA口座数は50代以上が70%で、20代はたったの4%”
— キョウ@穏やかで自由な人生 (@kyo9113) 2019年10月17日
「NISAが50代以上の資産形成に貢献して若者の資産形成に貢献していない」とデータから読み取れる
↓
NISAは富裕層優遇である。
憤慨している人多いけど間違ってなくない?
積立NISAは期間の延長を検討しているようなので、それで十分。 https://t.co/eE6uSxlUvj
なんと一般NISAは20代では4%しか使っていないのです!
ソースはこちら。金融庁のHPであります。
データを画像で貼らせて頂きます。こちらは一般NISA。
確かに20代の口座数は年代別比率で4%。しかも1.3%も減っています!!!
減った分どこに流れたのかと言えば積立NISAに流れています。
こちらは積立NISA
積立NISAの20代の年齢別比率は15.7%です。投資知識の乏しい若年層と考えれば悪くない数字ではないでしょうか。
ではなぜ若年層は積立NISAを選ぶのか。
それは①「時間」という武器があるから②「簡単」だからです。
①時間
投資における最大の武器は時間です。一般NISAの非課税期間は5年。積立NISAは20年。大きな差があります。
毎月3万円を利子5%で投資した場合は204万円。この時の運用益(利子)は24万円です。
しかし、同じ条件で20年続けると数字が跳ね上がります。跳ね上がるのは運用益(利子)です。
20年続けると1233万円。そのうち運用益(利子)が513万と、とんでもない数字に…!
5年間の運用ではトータルに占める利子の割合は10%程度でしたが、20年運用すると40%近く運用益(利子)が占めるわけです。
これが時間(複利)の力です。
②簡単
一般NISAと積立NISAを比べると、扱える商品数が大きく違います。
一般NISAは投資信託・株・債券・ETFなど幅広い商品を選択出来ます。
しかし積立NISAはほとんどが投資信託(インデックス投資)になっていて、160本くらいしか商品を選べません。
なぜこんなに少ないのかといえば、政府が厳選した商品しかないからです。かなり厳しい基準で厳選されているので、手数料はゼロ円で信託報酬(持っているだけで掛かるお金)も最安値クラスに安いものがほとんどです。
つまりボッタクリ投資信託は全て排除して、積立NISAで買えば失敗する可能性が低い商品だけがおいてるんです。
実際にぼくがNISAを始めたときはNISAの口座開設したものの、どれを買えば良いか全然分からずに諦めた過去があります。そして、積立NISAの登場をキッカケに投資デビューをしたのです。
選んだ商品も楽天証券でランキング上位にいるものを選びました。
それくらい積立NISAは敷居が低くて簡単・安心。初心者にも優しい制度だと言えるのです。
20〜30代で年間120万投資出来る人はどれくらいいるの?
若年層でも年間120万投資は工夫すればできる、という意見もありましたが、実際に月10万投資に回せる人はどれくらいいるでしょうか。
ぼくは「社宅(家賃0)」に住んでいて「独身」で「出世に成功」したのでなんとか月10万捻出出来てます。しかし「家賃払って」「子持ち」「低収入」→いずれかの条件が一つでもあると僕は無理です。
こちらは楽天銀行の調査ですが、毎月11万以上の貯金をしている20代の若手は10.7%しかいません。
つまり若年層にとって毎月10万円貯金しているだけでも上位10%に入るのです。Twitterで荒れたコメントを書いている人達は上位10%のペースで資産を増やしている勤勉で優秀な努力家たちです。
もちろん、NISAは全額使い切らなければいけないわけではなく、120万のうち50万でも60万の投資額でもOKです。
しかし、お金を持っている富裕層は確実に120万使い切っているでしょう。NISAを50万しか使っていない人と、120万使い切っている人ではお金の貯まるスピードが早いのはどちらでしょうか。
明らかですよね。
だから「一般NISAは富裕層優遇である」という指摘は間違いでは無いとぼくは思います。
積立NISAの制度を拡大せよ
というわけで、政府は積立NISAの期限の延長を議論する方向性に向かっています。
ぼくの意見としては
①当時上限額を年40万→48万にあげてほしい(月33333円の投資は嫌だ)
②米国ETFも対象にしてほしい
③期限を20年ではなく無期限にしてほしい
こんな感じですね!
積立NISAはぼくみたいな投資初心者でもチャレンジできる投資なので、さらなる制度拡大と世間への浸透してほしいと願っています。
それではまた!!