東野圭吾『マスカレード・イブ』は女が怖い小説だった
面白かったです。
あまり本はすらすら読めない僕ですが、東野圭吾の小説は割とすらすら読めて、夜中の3時くらいまで読みふけってました。
ちなみに前作の『マスカレード・ホテル』も読んでいます。
以下ネタバレあり。
とにかく女が怖い小説でした
これにつきる。「女怖い」って思った。
『マスカレードホテル』の主人公である刑事の新田とホテルマンの山岸尚美が出会う前の話です。
ですが、初々しい二人の話よりも普通に事件における女の恐ろしさの方が印象に残っています(笑)
新田が新人時代に担当した事件の話なのですが、金持ちの社長が殺されました。
社長の妻は料理教室を開いているのですが、その教室には自分に好意を持っている男性がいました。
その男性に「自分は旦那からDVを受けている」などの嘘をつき、その男を上手く操り最終的には旦那を殺させるように、そそのかしたことが事件の真相です。
ちなみに、その犯人は逮捕された後も「彼女を救えたので満足です。彼女は僕に感謝しているはずだ。」などと発言しており、騙されているとは微塵も思っていないのです。
犯人は完全に手の平の上で踊らされていたのです。
しかし、妻がそそのかした証拠は何も残っていないので妻を逮捕することは出来ません。
新田がその話を社長の妻にして、その後質問しました。
「もしも警察が犯人を逮捕出来ず、犯人の男があなたに求愛をしてきたらどうするつもりだったのか?」と。犯人の男は人殺しをしてまであなたに尽くしたのだから、当然捕まらなければ求愛するでしょう。「下手すると悪質なストーカーになっていたかもしれませんよ?」と。
すると、社長の妻は
「全然大丈夫。あんな男、何とでもできます。」
とバッサリ…。
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…女怖いよ(笑)
さすがに現実にはこんな人なかなかいないと思うけどさ。
悪い女には騙されないようにしようって思った(笑)
後は山岸尚美の初々しい話も好きでしたね。
『マスカレードホテル』の時は完璧に近いホテルマンでしたが、新人時代はまだまだミスが多く落ち込む姿もあるホテルマンでした。
仕事が出来る人でも、やっぱり新人時代は上手く出来ないものだなって思うとなんか安心みたいな感じでほっこり^^
小説全体としては東野圭吾らしい、伏線を散りばめた小説でしたね。「マジか!?そういう結末か!」ってなりました。
一度読んでおいて損はない小説かと^^